習慣が10割 吉井雅之著

毎日の習慣にしようと固く決意したのに、結局、すぐにやめてしまったことはありますか?

逆に、やめたいと思っているのにやめられない習慣はありますか?

わたしには、習慣にしたいと思ったのにできなかったことが山ほどあります。

健康的な生活の基本と言われる早寝早起き、気づけばおそろしいほど汚くなっている水回りの掃除、毎日やっていれば今頃は何百もの単語を覚えられていたであろう語学の勉強。

特にダイエット関連は例をあげればきりがありません。ランニングにストレッチ、毎日の食事を記録するレコーディングダイエット、最低限必要だろうと思われる体重の記録すら、続いたためしがありません。

逆に、やめたいと思っているのにやめられていない習慣もあります。

ニキビができると分かっているのにつまんでしまうチョコレート、眠れなくなると分かっているのにベットでつい見てしまうスマホ、この時間無駄だな〜と思いながらもダラダラ見てしまうテレビ・・・。

ああ、こうして具体的に並べてみると残念すぎて自分が嫌になってきました。

わたしはこれまで、自分の意思で決めたことが長く続かないのは、やる気の問題だと考えていました。

どんなことだって、最初の三日はやる気があるから続けることができます。しかし、最初は燃え上がっていたやる気はすぐに勢いを失い、同時に「よっまた来たぜ!無理すんなよな!」と、めんどくさい気持ちがムクムクと出現します。結果、あっけなく断念。

つまり、習慣の継続に大切なのはモチベーションのキープ、ただその一点なんだと思っていたのです。

しかし、本書には全く違うことが書かれていました。

まず、新しい習慣が継続できないのは、いたって普通のことであるということ。

習慣を継続するために、やる気や意思は不要であり、むしろ習慣化するためのスキルが必要なんだということ。新しいことを習慣化するにはいくつものコツがあり、それらをうまく使って自分を成功に誘導してあげることが必要なんです。

さらに著者は、一つ習慣を身につけることに成功すれば、人生が変わると言います。それは、「人は過去の習慣でできている」から。

勉強のできるできないはコツコツと勉強をする習慣があるかどうかで決まり、仕事のできるできないも習慣で決まるのだそう。

わたし自身は人生の全てが習慣で決まるとは思いません。環境や個人の性格にも左右されるはずです。でも、毎日の習慣が不利な環境や自分の性質を補い、続けることでなりたい自分に近づくことは可能であると思います。

身につけたい習慣、やめたい習慣がある人、習慣化コツがどんなものなのか、気になる人はぜひ本書を手にとってみてください。

さて、わたしはとりあえず、スーパーのチョコレート売り場に不用意に近づかないところからスタートしたいと思います。

Written by げんだちょふ(ロシア)