今年のバレンタインデーはどのように過ごされましたか?私は息子くんが「101匹のわんちゃん」さながらのスパゲッティキスをしてくれて、ちょっと微妙な気分になりながらも愛を感じた日でした。
みなさんもご存知の通り、バレンタインデーは恋人や大切な人との愛の誓いの日とされています。では、いつからそのようになったのかとルーツを遡ると、3世紀のローマ帝国に始まった意外に歴史あるイベントなのですね。(詳しく知りたい方はWikipediaをご参照ください。)
日本では、女性が男性にチョコレートを送ることになっていますが、海外ではどちらかというと男性から女性というのが一般的でしょうか。もしくはどちらからでもOK。チョコレートに限らず、花やカード、ちょっとしたギフトを送ることが多いようです。
国によってさまざまだとは思うのですが、今日はオランダのバレンタインデーの様子をご紹介してみたいと思います。
身近なお店にバレンタイン売り場が登場
バレンタインデーが近づいてくると、オランダで最もメジャーなスーパーマーケットチェーン、Arbert Hijn(アルバートハイン)にはこんなコーナーができていました。。
オランダ版シュークリームsoesje(スーシェ)や、ピンクのオランダ版ミルフィーユtompoes(トンプース)もハートのデコレーションでバレンタイン仕様。いちごもオランダでは珍しく大きめでスペシャルな感じですね。
すぐ隣の肉売り場には焼くだけでいいステーキとすでにカットしてあるサラダ用の野菜があり、花束もワインも置いてありました。よく見たらGODIVAのチョコレートまであるので、忙しくて仕事帰りにスーパーに寄ってもちゃんとバレンタインディナーが楽しめてしまうのです。
スーパーで全部揃えてしまうとちょっとロマンチックではないかもしれませんが、合理的なオランダ人はあまり気にしないようです。この辺の感覚は日本人とちょっと違うかもしれません。
また、食料品からコスメ、衣料品、文房具、寝具、自転車キットまで売っているオランダ人が愛するHEMAにもバレンタインコーナーがありました。このショップでは文房具を中心にハートの付いたバレンタイングッズが売っていて思わず買いたくなってしまいました。
いくつになっても愛を・・・
Photo by Toko
バレンタインデー当日は花屋さんにとっては稼ぎ時のようです。やはり花はいつもらっても嬉しいですよね。オランダ人は普段からよく花を家に飾りますし、ちょっとしたお祝いのプレゼントとしてもとても一般的だと思います。
写真は花屋さんの前でおそらく奥さんに贈る花を選んでいるおじさん達。いくつになっても愛のための努力は大切ですね。オランダでは年老いてもとても仲の良さそうなカップルをよく見かけます。きっとこのような努力の賜物なのでしょう。
また、カップルではなくても友人同士でもちょっとしたギフトを送りあったりもします。息子は以前、クラスメートからハート柄の鉛筆をもらってきたことがありました。愛の告白だったら私も母としてうれしかったのですが、息子だけでなくクラス全員に。義理チョコならぬ、義理ギフトといった趣でしょうか?
道行く学生さんたちがバラの花を1本ずつ持って自転車に乗っている姿を見たこともあります。バレンタインデーシーズンになると、ノートやペンなどハートのついたグッズがお店に並ぶので、普段お世話になっている人にあげようかなという気持ちになります。ハートをたくさん見るだけで何となく気分も上がります。
もちろん、バレンタインディナーや高価なプレゼントを送るカップルもいると思います。それもゴージャスで素敵ですよね。想像しただけでキラキラしてしまいますが、オランダではマイナーな方でしょうか。
いかがでしたか?以上のように、オランダの人々はなかなかバレンタインデーを楽しんでいるようです。オランダのバレンタインデーはキングスデーなどと比べると派手さはありませんが、義務ではなく、「愛の気持ち」を人にあげたり、与え合ったりできる心の温まる素敵なイベントだと思います。
Written by 藤村ローズ(オランダ)